診療日誌

5月30日(木)

昨年京都で開催した日本東洋医学会学術総会は大盛会で成功裡に終わりましたが、それに集中するためにブログを書くのを休んでいました。それが大変長引いて今に至ってしまいました。

花もきれいに咲いていますし、そろそろ私も長い眠りから目を覚まして京都・大阪の報告をすることにしましょう。

ここしばらく晴天が続き、昼間は夏日の暑さで、早くも夏ばての心配をしなければいけなくなってきています。その暑さにも負けずに大勢の人が、大阪診療所のすぐ傍にあるバラ園に足を運んできています。大阪診療所はビルの五階にあり、窓から中之島のバラ園が眼下に見下ろせます。色とりどりのきれいなバラに誘われて私も強い日差しに耐えて昼休みにバラ園を散歩してきました。

紅、白、黄色、パールを連想さすピンク等々そして大きさも色々ありました。真っ白なバラも美しいと思いましたが、私は大きな真っ赤なバラが気に入りました。

浅田流漢方のテキストに、バラの花を原料にした「薔薇湯(しょうびとう)」と云う処方があります。

「薔薇花、桔梗、甘草、右三味これを含む。此の方は、大病の人、口瘡を発し、或いは口中糜爛して、薬食共に廃する者に用いて速効あり。」とテキストに記載されています。癌などの難病で身体が衰弱して口内炎が頻発して食事もとれないという場合に用いるようです。「これを含む。」とありますから、含嗽剤のように用いた薬のようです。一度機会があれば真っ赤なバラの花で薔薇湯を作って使ってみたいと思っています。

中田敬吾


大阪診療所 中田敬吾 理事長
筆者 中田敬吾 理事長
医療法人 聖光園 細野診療所 大阪診療所 責任者

昭和45年 京都大学医学部卒。昭和47年当院にて診療開始。

日本東洋医学会評議員。故細野史郎(聖光園細野診療所、創設者)・故坂口弘に師事。
昭和40年前半、学園紛争で大学内が荒れ果てていた頃、聖光園を知り、坂口弘先生について漢方の勉強を始める。京大病院内科で研修終了後、迷わず聖光園に入所し、漢方臨床研究に入る。昭和50年京都大学大学院に入学、胆道系の自律神経支配とプロスタグランディンの研究で医学博士号を受ける。
長年、日本東洋医学会関西支部支部長を務め、東洋医学会の指導的役割を果たしてきている。また、漢薬原料調査委員会においても委員長を務め、絶滅の危惧のある良質の生薬の保存に力を注いでいる。
京大柔道部OB(柔道4段)

おすすめコンテンツ

関連キーワードで検索